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はてなブログからの公式のお知らせを発信します。

はてなブログをインデックスされやすくするために(寄稿:辻正浩)

ブログで書いた記事がGoogleなどの検索エンジンでインデックスされない(検索対象にならない)というお問い合わせをいただくことがあります。
はてなブログでは今回、SEO専門家の 辻正浩さん に「ブログとインデックス」について寄稿いただきました。SEO専門家の観点で、この問題とその解決方法、はてなブログの状況について解説してもらいました。
アイキャッチ画像。はてなブログの「インデックス」を徹底解説。検索で読まれるブログになる方法。辻正浩さんの写真

はてなブログと「インデックス」

SEO専門家、so.laの辻正浩(id:t-w-o)です。Webサービスを中心にさまざまな有名WebサイトのSEOをお手伝いしており、はてなブログにもSEOのアドバイザーとして協力しています。

記事が検索で多くの人に読まれるための第一関門は、記事が検索エンジンに認識されて検索対象になることです。特定のURLが検索エンジンに認識されて検索対象になることを「インデックスされる」といいます。

ブログ記事のインデックスは、ここ数年で状況が変わりました。2022年からGoogleは方針を変え、なかなか記事がインデックスされない状態が増えたのです。

Googleで検索リレーションズを担当しているGary Illyesさんは、Googleの公式ポッドキャストで現在の検索エンジンはすべてのURLをインデックスすることを諦めており、「非常にユニークで、人々が実際に興味をもつものを公開していない限り、インデックスに登録するのはかなり難しい」と語っています。

そのような中、はてなブログでは少しでも多くの記事がインデックスされるように様々な配慮を行っています。
これまでもXMLサイトマップや内部リンクを始めとした多くの方法でインデックスされやすいブログになるよう改善を進めてきました。直近ではMicrosoft Bingなどでインデックスされやすくなる「IndexNow」にも国内ブログサービスで最初に対応するなど常に取り組みを進めています。

私はいくつかの国内ブログサービスの一般的な新規記事のインデックス状況を定期的に調査していますが、はてなブログは他よりも優れたインデックス率(公開記事のうち、インデックスされている記事の割合)を維持していることを確認しています。

実際に、はてなブログを使っている私の個人ブログやはてなが運営する公式ブログ、また数名のはてな社員の個人ブログでは、どれも記事の95%はインデックスされ続けています(2023年8月現在)。

しかし、それでもすべてのブログのすべての記事がインデックスされるというわけではありません。残念ながらインデックス率が2割を切っているはてなブログも存在しています。

では、どのようなブログの、どのような記事がインデックスされづらいのでしょうか?どのようにするとよりインデックスされやすくなるのでしょうか?

インデックスされやすいブログの条件は?

記事がインデックスされやすいブログの特徴は「人気」があることです。

「はてなブックマークやSNSなどから多くのアクセスがある」「定期的にブログを訪問する読者が多くいる」そんなブログの多くは、どのような記事でも早期にインデックスされがちです。
一方、立ち上げたばかりのブログでは、なかなかインデックス率が上がりません。

記事がインデックスされないというお悩みの抜本的な解決は、(簡単に出来る事ではありませんが)ある程度の人気を得ることです。

インデックスされやすい記事の条件は?

ブログ記事がインデックスされるようになるには人気が必要、と言っても人気は一朝一夕に得られるものではありません。人気を得る前でも少しでもインデックスされやすくするために、記事単位で出来ることをご紹介します。

多くのはてなブログの記事のインデックスを確認したところ、下記の条件がインデックスされやすさに関係していました。

はてなブックマークやSNSなどのシェア

外部サイトでの紹介が一切無い記事は明らかにインデックスされづらい傾向があります。可能な限り外部で紹介されるような内容を心がけましょう。はてなブログでは、ブログタグやブロググループなど読者以外にも記事を紹介できる機能があります。よろしければご活用ください。

一定以上の記事の文章量があるかどうか

本文が数十文字しかない記事ではインデックスされづらい傾向があります。たとえば写真中心で文章は十数文字、という記事は比較的検索対象になりづらいものです。数百文字以上の長文である必要はありませんが、検索をされたい記事であれば、最低限文章で読者へ十分に伝わるようにしましょう。

明確でわかりやすいタイトルが設定されているかどうか

「今日の出来事」「ランチ」のような、同じものが沢山ありそうな短いタイトルの記事はインデックスされづらい傾向があります。ユニークで記事の内容がわかるタイトルにしましょう。

ブログのシステムと「インデックス」

ブログのシステムが正しく設計されていない場合 ――例えば、内部リンクが正しく設計されていなかったり、十分なXMLサイトマップが提供されていなかったり様々ですが―― インデックスされにくくなります。実際に他社のブログサービスで、そのようなインデックスの動向を確認しています。
はてなブログの状況は、はてなブログを標準の状態で使っている多くのブログが100%に近いインデックスを保っており、システム面ではてなブログに目立った問題はありません。ただし、はてなブログはデザインや設計を自由にカスタマイズ出来るサービスです。設定によってはインデックスされやすさの観点で問題が出ることもあります。

「最新記事」モジュールを残しましょう

少数のブログですが、標準状態では表示される「最新記事」のモジュールを消しているブログがありました。そのようなブログは若干インデックスされづらい傾向があります。

はてなブログで新しい記事をGoogleがどのように発見しているかを広範囲に調査すると、一番多いのは同じブログの別の記事からのリンクを辿って見つけているものでした。必ずしもトップページだけではなく、過去の記事も含めて色々な記事でGoogleは新規記事のURLへのリンクを発見しています。しかし「最新記事」のモジュールを削除していると、最新記事はトップページなど限られたページからしか発見できなくなります。

人気があるブログの場合、「最新記事」モジュールが無かったとしてもインデックスに問題はありません。ただ、もしあなたのブログの記事が検索されないという悩みをお持ちで、「最新記事」モジュールを消しているのであれば、再度表示させることをご検討ください。

デザイン設定、最新記事モジュール追加画面のスクリーンショット
すでに最新記事モジュールを削除している場合はサイドバーの「+モジュールを追加」から追加しましょう

検索されるはてなブログにするためにできること

検索エンジンでインデックスされやすいブログにするための方法について解説してきました。

冒頭で記載しました通り、ここ数年で検索エンジンの方針も変わりました。ブログを立ち上げてすぐに多くの検索流入を得ることは難しいのが実情です。

ただ、はてなブログはほとんどのブログサービスには無い検索されやすい記事にするための機能を持っています。

また、はてなブログ編集部が行っているブログ紹介は、インデックス観点で見ても良い取り組みです。アクセス数や読者数に関係なく良いブログをピックアップし紹介する取り組みは、ピックアップされたブログが「人気」を得ることにつながるためです。
はてなブログで毎週出題している「今週のお題」に参加するのも良いでしょう。しっかりと記事を書けば、週刊はてなブログにてピックアップされる可能性があるためです。

これらの機能を活用していただければ、早期に多くの人に検索されるブログに出来ます。あなたの思いがより多くの人に届くよう、ぜひご活用ください。