はてなブログではGoogle アナリティクス 4 (以下 GA4)の連携機能を提供しています。これまでも、はてなブログ独自のイベントやカスタムディメンション(記事の投稿日のメタデータや読了イベント、ブログカードのリンククリック計測など)を提供し、ブログの解析に役立てていただけるようにしています。
今回、ブログの解析に役立つデータを新たに追加しました。追加したのは以下の5つのカスタムディメンションです。それぞれ、詳しく説明させていただきます。
追加したカスタムディメンション
カスタムディメンション名: page_id
概要
page_id
には、開いているページの種類を表す名前が記録されます。
主要な page_id
は以下のとおりです。
page_id | ページの種類 |
---|---|
index | ブログのトップページ |
entry | 記事ページ |
archive | カテゴリページ、月ページ、authorページ等 |
about | このブログについて |
static_page | 固定ページ |
search | ブログ内検索 |
解析での利用シーンや用途
ブログの解析を行う際には、そのページの性質を把握することは重要です。記事ページとカテゴリページでは、ページの利用のされ方が全く異なり、別々に解析を行う必要があるためです。
これまでは、ユーザー自身でページのURLからページの種類判定を行う必要がありましたが、それが不要になります。
利用上の注意
ただし、ご利用には以下の点にご注意いただければと思います。
- 上記に記載した
page_id
はあくまで主要なもののみです。これ以外にも記録される可能性があります - 内部的に利用しているIDを、解析のために提供しています。そのため、必ずしもわかりやすい名前が提供されるわけではありません
- 細かな部分の
page_id
の名前や分類は将来的に変更される可能性があります
カスタムディメンション名: categories
概要
categories
には、記事に設定したカテゴリが文字列で記録されます。複数のカテゴリが設定されている場合、カテゴリがタブ\t
で分割された文字列が記録されます。
解析での利用シーンや用途
記事に設定されたカテゴリごとのご利用状況の把握にご利用下さい。
記事にカテゴリを設定する際には、様々な側面から複数のカテゴリを設定することがよくあります。例えば「レシピ」「本・漫画」など記事の内容を表すカテゴリと「まとめ」「インタビュー」など記事の形態を表すカテゴリなどです。そのような際に便利にご利用いただけると考えています。
利用上の注意
GA4の制約上、上に記載した通り、記事に複数のカテゴリを設定している場合、それらのカテゴリを結合したひとつの文字列を提供します。この結果、記事にAとBというカテゴリが設定されている場合に、先頭に来るのがAかBかで別のディメンションとして取り扱われることになります。
そのため、複数カテゴリを正しく取り扱うためには、ご自身で何らか処理を行う必要があります。
カスタムディメンション名: first_category
概要
first_category
には、記事に設定したカテゴリのうち、先頭のカテゴリ名が記録されます。
解析での利用シーンや用途
はてなブログでは、記事に設定したカテゴリのうち先頭のカテゴリは、「パンくずリスト」を表示した際の所属カテゴリとして取り扱われる、特別な機能を持ちます。
また、カテゴリを複数設定している記事が存在している場合、解析の際には文字列の処理を行う必要があるため、簡易にご利用いただける first_category
も提供いたします。
カスタムディメンション名: character_count
概要
character_count
には、記事本文の文字数が記録されます。
解析での利用シーンや用途
文字数ごとの記事の利用のされ方、例えば読了率の変化等の解析にご利用下さい。
利用上の注意
文字数は目安のものとなります。人が数えた文字数とここでの文字数が異なる場合があります。ご了承下さい。
カスタムディメンション名: days_since_post_date
概要
days_since_post_date
には、記事の投稿日から経過した日数が記録されます。
解析での利用シーンや用途
はてなブログでは、これまでも記事に設定した投稿日
をGA4のpost_date
カスタムディメンションにて提供してきました。一方、ブログ分析に利用する初月率(参考: 過去の記事を「地層」にしよう! ブログの「初月率」を取得して改善に活かすには【小川卓のGoogleアナリティクスではてなブログ分析入門 第1回】 - 週刊はてなブログ)の算出や記事公開後一定期間のアクセスを算出する際には、post_date
とGA4のイベント発生時刻を利用し、ご自身で処理する必要がありました。
days_since_post_date
では、記事の投稿日から経過した日数が記録されるため、post_date
より簡易にご利用いただくことが可能です。
利用上の注意
記事に設定した投稿日
は、ユーザーが任意の日付を設定することが可能です。そのため、設定によってはdays_since_post_date
にマイナスの日数が記録される場合もあります記事に設定した投稿日
は、設定した日付の0時0分に投稿されたものとみなし、days_since_post_date
にはイベント発生時の日数の差分が記録されます。例えば、1月1日23:59に投稿した記事が、1月2日00:00に閲覧された場合、days_since_post_date
には1
が記録されます。
カスタムディメンションの導入方法
基本的にカスタムディメンションのデータはGA4 にて事前に設定しなければ、それ以前のデータが利用できません。Google Looker Studio などの可視化ツールでもデータが利用できません。つきましては、下記のヘルプを参照し、設定を行ってください。
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